レナリスファーマ、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)及びアルポート症候群(AS)に対するsparsentanの国内第Ⅲ相臨床試験開発計画についてPMDAと合意

レナリスファーマ株式会社(本社:東京都中央区、以下「レナリスファーマ」)はsparsentan(開発コード:RE-021)の巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)の患者を対象とした第III相臨床試験及びアルポート症候群(AS)の患者を対象とした第III相臨床試験の開発計画に関して、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と合意した事をお知らせします。
これら2試験は少数の患者を対象にした非盲検非対照の多施設共同臨床試験として実施を計画しており、現在、治験計画届の提出に向けて準備を進めています。
レナリスファーマは、腎関連疾患における革新的な治療薬の開発を通じて日本及びアジアの患者さんにより良い治療をお届けすべく、事業を推進して参ります。
sparsentanについて
sparsentanはTravere Therapeutics, Inc.(以下「Travere」)が開発した、経口投与可能なエンドセリン受容体とアンジオテンシンⅡ受容体の双方に対して拮抗作用を有する二重拮抗薬です。当社は2023年にTravereから日本およびアジア地域での独占的開発・商業化に関するライセンスを取得しています。国内ではIgA腎症の第III相臨床試験において全評価対象症例の主要評価項目データ取得を完了し、2025年第4四半期中にトップラインデータを公表する予定です。Travereは2024年にsparsentan(米国商品名:FILSPARI®)について、「病勢進行のリスクがある原発性IgA腎症の成人患者における腎機能低下の抑制」を効能・効果としてFDAから完全承認を得ております。FILSPARI®はIgA腎症患者を対象としたイルべサルタンとの直接比較試験(PROTECT試験)において、蛋白尿の有意な減少、腎機能の維持、忍容性の高い安全性プロファイルを示しました。欧州においても2025年にIgA腎症の適応症にてEU標準承認を取得しています。また、2025年にFILSPARI®は、「巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)」を効能・効果としてFDAに追加新薬承認申請(sNDA)が受理されています。
巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)について
FSGSは、腎不全の重要な原因のひとつとして知られ、本症を原因として末期腎不全(透析)へと進行する患者さんが少なくありません。FSGSは、糸球体の一部(巣状)かつ分節的に硬化が生じ、腎臓の濾過機能を障害することで発症すると考えられており、指定難病である一次性ネフローゼ症候群(指定難病222)の一つとされています。FSGSは発症や進展の正確なメカニズムは未解明な部分が多く、ステロイド抵抗性例も存在するため治療に難渋する症例が少なくありません。現状、日本においてはFSGSに対する治療法は限られており、大きなアンメットニーズが存在しています。
アルポート症候群(AS)について
ASは、小児期から血尿や蛋白尿などの腎症状を呈し、進行性に腎機能が低下する遺伝性腎疾患です。本症は、Ⅳ型コラーゲンをコードする遺伝子の異常によって糸球体基底膜の構造が破綻し、腎機能障害を引き起こします。重症例では男性で10代後半から20代前半に末期腎不全に進行してしまう疾患で、難聴や眼症状を合併することも特徴です。小児慢性腎疾患は成長や発達に大きな影響を及ぼすため、社会的にも重要な課題となっています。ASは希少難病(難病指定218)に分類され、本疾患に対する根本的な治療法は確立されておらず、大きなアンメットニーズが存在しています。
レナリスファーマ株式会社について
レナリスファーマは、日本およびアジアの腎関連疾患におけるアンメットニーズに応える革新的な治療薬の開発に取り組む研究開発型の製薬企業です。ベンチャーキャピタルであるキャタリスパシフィックおよびSR Oneにより設立され、昨今増加の一途を辿る「ドラッグ・ロス」の解消を目指し、日本およびアジア地域の腎疾患の患者さんに新たな治療へのアクセスをもたらす橋渡し役として、より良い医療を届けることを目指しています。
会社名:レナリスファーマ株式会社 [英語名:Renalys Pharma, Inc. ]
所在地:東京都中央区日本橋本町二丁目3番11号
代表者:BTスリングスビー
設立日:2023年4月
URL:https://renalys.com/
<注意事項>
本リリースに記載されている医薬品に関する情報は当社の経営情報の開示を目的としており、当該医薬品の宣伝・広告を目的とするものではありません。
<本件に対するお問い合わせ先>
レナリスファーマ広報事務局(株式会社コスモ・ピーアール内)
renalys_pr@cosmopr.co.jp
