Hepalys is Improving Access to Medicine for Liver Disease
へパリスファーマ株式会社(以下「へパリス」)は、肝疾患領域における新規治療薬の開発と商業化に特化した未上場バイオテクノロジー企業です。Catalys Pacificによって設立されたへパリスは、革新的な医薬品が日本の患者さんに届かない「ドラッグ・ラグ」の増加に対処するため、Inventiva S.A.(以下「インベンティバ」)から非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の治療薬として臨床開発中の唯一の汎ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(汎PPAR)作動薬であるlanifibranorのライセンスを取得しました。
- Mitsubishi UFJ Capital
- DBJ Capital
- MEDIPAL Innovation Fund
Three Questions Answered
NASHは、肝臓の脂肪蓄積、炎症、線維化、肝細胞障害を特徴とする肝疾患であり、放置すると肝硬変や肝がんに至る可能性があります。日本には約400万人のNASH患者さんがおり、その有病率は近年増加傾向にあります。現在までに、日本でNASHの治療薬として承認されている医薬品はなく、世界的に臨床開発が進んでいる医薬品候補の多くは未だ国内での開発に着手されていない現状があります。
lanifibranorは経口投与可能な低分子化合物であり、NASH患者さんを対象とした国際共同第2B相試験において、線維化を抑制し、NASHを消失させることに加え、いくつかの代謝マーカーを改善することが実証されています。lanifibranorの国際共同第3相ピボタル試験が進行中であり、ヘパリスは、肝硬変や肝がんに進行する可能性のあるNASH患者さんを救うべく、日本と韓国におけるlanifibranorの臨床開発を推進する予定です。
インベンティバは、アジア市場でのlanifibranorの開発と商業化を加速させるため、同社のリードアセットであるlanifibranorの権利を日本と韓国でライセンスアウトするパートナーを探しました。私たちは、現地のさまざまなパートナー候補と話し合う機会を持ちましたが、Catalys Pacificをはじめとする著名な企業が支援する新会社(ヘパリス)への導出が最大の可能性を持つと考えました。製薬会社への導出ではなく、この選択肢を選んだ理由は、新会社設立の過程で、日本と韓国におけるlanifibranorの臨床開発のために最も経験豊富なチームを編成することができ、その価値を最大化できるためです。さらに、ヘパリスの社内リソースは、全面的にlanifibranorの開発プログラムに充てられることになります。この提携により、lanifibranorが日本および韓国の肝疾患患者さんにとって、ベスト・イン・クラスの治療薬となり得ると確信しています。
当然戦略的な地域での提携は他の企業にも利益をもたらすでしょう。私たちインベンティバは、リードアセットの開発に深い専門知識を持っています。しかし、へパリスと提携することで、当社の主要市場である米国と欧州に重点を置く一方、最も重要なアジアの2つの市場でもlanifibranorを確実に開発できるようになりました。私たちは、ライセンス収入、ロイヤルティ、会社の共有所有権を通じて、へパリスの商業化の成功に関与しています。まさにWin-Winのコラボレーションです。