A multi-asset precision oncology company

Kirilys Therapeutics, Inc.(「Kirilys」)は、複数のアセット開発を推進する、がんゲノム医療に特化した企業としてCatalys Pacificにより設立されました。Kirilysのリードアセットは、UBEからライセンスを供与された、様々ながんの治療における可逆的Cyclin Dependent Kinase 7(「CDK7」)選択的阻害薬であるKRLS-017です。CDK7は、腫瘍における転写依存と細胞周期調節異常の両方の重要な調節因子として関与しているため、広範囲の固形腫瘍および血液悪性腫瘍に対する治療的介入の魅力的な標的となります。このベスト・イン・クラスのCDK7阻害剤は、有望なバイオマーカーと融合することで、様々ながんを治療する可能性を有しています。

Back to all
Introduction
Source Company
Syndicate Partners

Three Questions Answered

舩山陽一
舩山陽一
UBE株式会社 上席執行役員医薬事業部長
Kirilysのリードアセットは、どのようなアンメットメディカルニーズを充足しますか?

2020年には、世界中で推定1,930万件のがん症例が新規報告され、約1,000万人ががんにより亡くなりました。がん治療のための様々な新薬が開発されているにも関わらず、がんは未だ根絶されていないため、新しい作用機序を有する薬物の開発が必要となります。KirilysのリードアセットであるKRLS-017は、様々ながん種でユビキタス(普遍的)に発現するCDK7を標的としており、肺がんや卵巣がんなどのアンメットメディカルニーズが高いがんの新規治療薬となることが期待されます。前臨床試験でクラス最高の効力、選択性、および抗腫瘍効果に加えて、経口薬として非常に好ましい特性を示しているため、アンメットメディカルニーズの高いがんの治療に大きく寄与できることが期待されています。

Catalys Pacificが米国においてKRLS-017の開発を進めていくというコラボレーションの利点は?

UBEは創薬会社、且つAPIの製造会社であり、臨床開発へ持ち込むために必要な機能を有していません。当社の事業戦略は、アンメットメディカルニーズの高い疾患の治療のための新規標的を有する分子を開発し、IND出願間近にそれらを外部のパートナーにライセンスすることです。アンメットメディカルニーズの高い分野の一つに抗腫瘍薬があり、KRLS-017がこの分野の新たな治療の選択肢の一つとして貢献できることを期待しています。Kirilysは、革新的ながんゲノム医療のサイエンスと日本の優れた創薬を融合した治療薬の開発を促進するため、Catalys Pacificとオンコロジー領域の新薬開発において高い専門性と豊富な経験を持つメンバーにより設立されました。同社による開発により私たちの目的が達成されることを信じています。

日本のライフサイエンス業界においてKirilysの様にVCを後ろ盾にした新しいバイオテック企業が創出される意義は?

Catalys Pacificは、D2G Oncologyのがんゲノム医療の画期的なサイエンスと日本の優れた創薬を融合した治療薬の開発を促進するためにKirilysを設立し、Lightspeed Venture Partnersをリード投資家としたシードファイナンスを実施しました。D2G Oncologyとのパートナーシップと、グローバルでトップティアと認識されるベンチャーキャピタルからの出資は、KRLS-017の一刻も早い開発促進に繋がり、世界中の患者さんのアンメットメディカルニーズを充足する大きな助けとなるでしょう。Catalys Pacificの「Company Creation Model」は、Kirilysのみならず、UBEをはじめとした日本の製薬会社や創薬会社にとって大変魅力的なビジネスモデルであり、アセットの開発を推進する新しい創薬ベンチャーを創出するベンチャーキャピタルは日本には他にないと理解しています。

Back to all